区内には何故か学校が少ない!③中学校の続編

前回取り上げた「区内には何故か学校が少ない!②中学校」で書きながら気になった区立中学への進学状況について、もう少し掘り下げてみました。

下記の表は、東京23区の中学校数と通学している生徒数(平成26年5月1日時点の1年生から3年生までの合計)、そして各区の12歳から14歳までの人口(平成26年1月1日現在)と、生徒数を人口で割った率をまとめたものです。

東京23区の中学校の学校数と生徒数
東京23区の中学校の学校数と生徒数

人口調査の言葉を使って言えば、通学生徒数は「中学生の昼間人口」、12~14歳の人口は「中学生の夜間人口」のようなイメージになります。

まず中学校数ですが、中央区は23区で最も少ない5校(区立中学4校と私立中学1校)となっています。人口規模や区の面積に大きな違いがあり単純比較はできませんが、最も多いのは世田谷区の52校、中央区の次に少ないのは台東区の9校です。中央区の中学校は統廃合が済んでコンパクトに効率良く運営できていると言うことでしょうが、数でみればダントツに少ない現実があります。

そして、気になるのが、中学生の夜間人口に比べて昼間人口が少ないと言う現実です。調査日に若干のズレはありますが、中学生が区内に2,057人住んでいるのに、通学で多くの中学生が区外に行ってしまって昼間は1,446人しかいません。夜に対する昼の割合は70.3%で23区の中で最も少ないです。

参考までに平成22年国勢調査での昼間人口は605,926人で、この時の夜間人口は122,762です。比率にすると493.6%になります。

区民が安心して中央区に長く住み続けていくためには、学校環境の改善もしていく必要があります。隣の千代田区(515.4%)のようになるのは難しいかもしれませんが、せめて23区平均(105.9%)位にはなって欲しいものです。