新築マンション近隣説明会に違和感あり!

中央区内には数多くのマンションが建っており、今も増え続けています。一定規模以上のマンション建設の際は、近隣住民向けに解体工事や新築計画等について説明会が開かれることになっていて、以前、あるマンションの説明会に参加してきました。

このような説明会は、工事中に音や振動、トラックの出入り等が発生するため、予め近隣住民に計画等を説明して理解してもらうことで、トラブルを回避する目的があります。

区内の工事現場(本文とは関係ありません)
区内の工事現場(本文とは関係ありません)

どの様な人が参加するのかと思ったら、工事が気になる近隣住民や工事に意見がある住民ばかりではなく、業者のような人が結構来ていました。何関係の業者かは不明です。

あくまで個人的意見ですが、工事はお互い様であり、常識の範囲で工事してもらえれば、近隣住民としては多少の我慢も必要かと思っています。大型車の走行を十分注意してもらいたいのと、なるべく土日祝日は完全に工事しないでもらいたいですが、施工業者の事情もあるでしょうから、近隣住民を気にかけているという姿勢が十分に伝わってくれば、それで良いかと思います。

しかし、今回の説明会ではどうしても違和感があると感じたことがひとつあります。

説明会で説明していた人が事業主(売主)でもなく、設計者でもなく、施工業者でもなく、総合企画会社だった点です。

マンションのチラシを見ると、事業者側の登場人物が小さな字で列挙してあります。このマンションの場合、登場してくるのは「売主(不動産会社)」「販売代理(不動産販売会社)」「設計管理(一級建築士事務所)」「施工(建設会社)」「管理会社(売主系列の管理会社)」以上、総合企画会社は出てきません。

つまり、近隣住民対策用に用意した会社と考えられます。事業者側はいつも依頼していることで何ら問題ないと考えているのでしょうが、住民側の心情としては、何故当事者以外の人が説明するの?住民を邪魔者扱いしているのでは?のような感じではないでしょうか。

事業者側のこのような姿勢はあまり歓迎できません。違反なことをしているわけではないでしょうから、行政指導の段階から少し変える必要があると感じました。

みなさんはどう思いますか?

 

みんなが車を手放すとマンションが廃れる!?

前回までマイカーに関する情報を3回続けて書いてきました。

中央区内のマイカー族はどのくらい?
自動車保有率は大幅に減っている!
マンションによってバラツキのある駐車場台数

今回は自動車保有率が影響を及ぼすマンションの維持管理についてです。

分譲マンションに区分所有者として住んでいる人は、管理組合を通してマンションの維持管理に努めていかなければなりません。購入時には販売業者や仲介業者から長期修繕等の話があったはずです。長期修繕計画のシミュレーションをみてみると、十数年ごとに大規模修繕が行われ、その費用を確保するために月々の修繕積立金が5年毎にアップするような内容になっているかと思います。

区分所有者が毎月払っている管理費・修繕積立金のうち、管理費は日々のマンション管理に必要なお金で、管理委託費用等に使われます。修繕積立金はマンションの修繕のために積み立てられます。健全な管理のためには、管理費も修繕積立金も計画通りの収入があって、支出も計画の範囲内であり、更には積立金が計画通りに積み上がっていくことがのぞましいです。

そこで大きなポイントになるのが「滞納がないこと」と「駐車場の稼働率が高いこと」の2点です。

滞納があれば管理や修繕の費用が足りなくなる可能性があり、マンションの資産価値にも影響するため、管理組合の理事や管理会社の担当者は頭が痛いところです。

駐車場の稼働率が低く、シミュレーション通りに使用料が入ってこないと、修繕積立金が不足してしまいます。中央区内の駐車場使用料は比較的高く、月額3万円なら1台空けば1年で積立金が36万円も計画を下回ってしまいます。10台なら360万円にもなります。

稼働率が下がらなければ問題ないのですが、自動車保有率は大幅に減っている!で書いたようにマイカーを持たない人がどんどん増えており、駐車場に空きのあるマンションも増えてきているようです。保有率を基にした平均値で言えば、10年前に63台の駐車場が満杯だったマンション(平成16年の保有率並み)が、現在では42台しか埋まらないような状況です。

最近はレンタカーで外車も気軽に借りられる
最近はレンタカーで外車も気軽に借りられる

修繕積立金が積み立て不足になれば、区分所有者の月々の積立額を増額するか、必要な修繕を諦めるかしかありません。

マイカーを持たない人が増えると、環境や健康面で良いことも多いですが、マンションの管理においては良いことばかりでないことを、区分所有者は理解しておかなければなりません。

区は現状でも耐震診断費用の助成等いろいろなサポートをしています。しかし、区内のマンションが適正に管理・修繕していくためには、もっともっと積極的に関与していくべきだと思います。それが災害に強い街にもつながります。

マンション名に違和感をおぼえたことはありませんか?

中央区内では9割くらいの人がマンションやアパート(一戸建て以外)住んでいますが、みなさん、マンション名をみて「何でこの名前?」と思ったことはありませんか?例えば、築地にあるマンションなのに名前が銀座マンションとか、新川にあるマンションなのに八重洲マンションのような感じです。個人的にはかなり前から気になっていたのですが、丁度良い機会なので、ここで問題提起してみたいと思います。

黒川紀章さん設計の有名なマンション(本文の内容とは関係ありません)
黒川紀章さん設計の有名なマンション(本文の内容とは関係ありません)

マンション名は分譲マンションなら売主が、賃貸マンションなら家主が決めて申請し、特に問題がなければ承認されて名前が決定するかと思います(区役所担当部署等に確認してはいません)。付けられる名前に一定の基準はあるはずですが、現状では余程変な名前や他と重複するような名前でなければ却下されていないようです。しかし、その結果が現状のマンション名になっているので、個人的には基準が少し緩いような気がしてなりません。

マンション名の傾向をみると、マンションが立地している場所の町名(築地・月島等)や、都・区の名前(東京・中央・東京中央等)、場所の意味を持たない横文字等が多く使われています。そのうち町名は立地する場所を特定する重要な言葉なので、当然正確な町名を使用するべきです。しかし、街を歩いていると違う地域の町名を使っているマンション名を時々みかけます。例を挙げてみましょう。

マンション名の例
マンション名の例

個人的な意見ですが、マンション名に地名を使用するなら、せいぜい「町名」か「最寄りの駅名」か「昔の町名」くらいかと思います。例えは中央区新川のマンションなら、「新川マンション」「八丁堀マンション」「茅場町マンション」「越前堀マンション」のような感じです。

マンションを販売する業者や入居者を募集する家主にとっては、少しでもイメージ良く売ったり貸したりしたいのは当然でしょうが、マンションはその土地に何十年も存在するものです。住む人が地域により愛着を持てるようにするためにも、地域が新たなマンション等を素直に受け入れるためにも、また誤解されないようにするためにも、多くの人にとって違和感のないマンション名にしてほしいものです。

中央区内では新築のマンションが増え続けています。今後のためにも、名付けられるマンション名の基準をいま一度考え直しても良いのではないでしょうか。